わたしと彼と彼の恋
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レビュー
サイケデリック感動傑作。
扉の向うは恐ろしく広いホールで、天井一面に五色の泡みたようなものがユラユラと霞んでいるのは、会員の手から逃出した風船玉であった。その下を渦巻く男女は皆タキシード、振袖、背広、舞踏服なんどの五色七彩で、女という女、男という男の背中からそれぞれに幾個かの風船玉が吊り上っている。その風船玉の波が、盛り上るような音楽のリズムに合わせて、不可思議な円型の虹のように、ゆるやかに躍り上り躍り上りホール一面に渦を巻いている。桃色と水色の明るい光線の中にと思ううちに扉がピッタリと閉じられた。
病院の方へ橋を渡った。
自分はそれでも我慢して容易に窓側まどぎわを離れなかった。
僕が彼女と格闘もうとしていると、
と訊いてきたのは彼女だ。
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