花冠の竜の国
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レビュー
なつかしの手放せ無い名作。とジャコビアン張の小椅子を進めました。
少女は急に笑い出した。
自分はとうとう暑さに堪たえ切れないでまた少女の寝床の傍へ来て坐すわった。
親しいといえば親しいさ。同じＳＯＳ団の団員で今や仲良く彼女の衛星群と化しているからな。それにこいつに見られた僕と彼女の姿、五月で眼鏡で制服だって言ってたか。なるほどアレだ。第一回ＳＯＳ団パトロールで僕と彼女が図書館に行った時だろう。やたらと懐かしい思い出だが、あの時に比べたら今の僕は彼女のことを百倍以上もよく知っている。知り過ぎちまったかと反省しているくらいだぜ。
何が法則だ。成功率が限りなくゼロに近い経験則が役に立ってたまるか。