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      不朽の手放せ無い名作。
       私は彼女に二十円の給料を払っていた。これは決して法外に安い給料とは思わなかったが最近、彼女の功績を大いに認めなければならぬ状態を認めて、姉や妻と寄々相談をしていた次第であったが、折も折、ちょうどそのさ中に、実に奇妙とも不思議とも、たとえようのない事件が彼女を中心にして渦かれていたのであった。
      しかしてっきり冗談じょうだんだろうと思った。
      自分はとうとう暑さに堪たえ切れないでまた少女の寝床の傍へ来て坐すわった。
       部室の窓辺には誰んでいるらしかった。まあ、秋だしな。
       その日、文化祭当日。

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