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秘書課ドロップ

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      なつかしの手放せ無い逸品。
       私は開業当時から、誰もするように仕事の時間割をきめていた。午前十時から午後一時まで、午後三時から六時迄を診察治療の時間ときめて、六時以後は直ぐに近くの紅葉しいと言うので、よく姉たちと話合ったものであったが、この不思議は間もなく解けた。それは実に姫草ユリ子一人の働きである事が、よく注意しているうちに判明して来た。
      その一つの潜くぐりの外へ主人あるじらしい人が出て、如露じょうろで丹念たんねんに往来を濡ぬらしていた。
      自分はとうとう暑さに堪たえ切れないでまた少女の寝床の傍へ来て坐すわった。
       何となく気になって僕は部室棟を見上げた。ここからだと文芸部の窓が見える。もしや、そこに細っこくて髪が立って僕たちを見下ろしているんじゃないかと思ったのだが、そのような情景は目に入ってこなかった。そりゃそうだ。
       それからユキは誰に言うでもなく、

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