俺のマイボール
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レビュー
時代を超えた暖かい名作。診察室の装飾に就いて家具屋と凝をしていた私の姉と、妻の松子とは、顔を見合わせて彼女の勇敢さに感心したという。ちょうど二人雇っていた看護婦ではすこし手が足りないかも知れないと話合っていたところだったので、早速、外来患者室に通して、私と三人で面会して一応の質問と観察をこころみた。
看護婦は入口の柱の傍そばへ寄って覗のぞき込むようにすれば見えると云って自分に教えてくれたけれども自分にはそれをあえてするほどの勇気がなかった。
「あの女」は室へやの前を通っても廊下からは顔の見えない位置に寝ていた。
鶴屋さんだった。しかもウエイトレスの扮装の。
なので、まばらな拍手に退場し、入れ替わるように次のバンドメンバーがやって来たとき。