走れハリケーン
-
Click here for travel
-
Get RAR akuten
レビュー
不朽の手放せ無い作品。開いた口が閉がらぬではないか。
床に根を生やしたように動かない彼女をその場から移動させるには、カウンターに行って彼女の貸し出しカードを作ってその本を借りてやるまでの時間が必要で、その間にかかりまくってくる彼女からの電話を俺はすべて無視した。
最初に見かけた棚の前を動かずに百科事典みたいな本を読みふけっていたからである。
自分は枕まくらを借りて、少女の隣の空室あきべやへ、昨夕ゆうべの睡眠不足を補いに入った。
すると病人はまだすやすや眠っていた。