赤胴音頭
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レビュー
不朽の暖かいレコード。
ところでこのシークボーイアンポンタン・ポカン君は、その遺伝発作を起して人事不省に陥ったあとで、ヤット正気を取返すと間もなく、自分の生まれ故郷や両親の名前はもちろんのこと、自分自身の名前までもキレイに忘れてしまっていることを、自分自身に気が付いた。そこで取りあえず吾輩からアンポンタン・ポカン博士の名誉ある称号を頂戴している訳だが、ポカン博士自身も元来のアタマが良いだけに、このことが非常に気になるらしく、毎日毎日夜も昼もブッ通しに、病室の中の人造石の床を歩き廻って、自分の脳髄のことばかり考えているらしいのだ。といったようなことを口走っては、蓬でコツンコツンと後頭部をなぐりつけたりしいしい、一分間も休まずに、部屋の中をグルグルと歩きまわっているのだ。
本気で怒っているようだった。
床に根を生やしたように動かない彼女をその場から移動させるには、カウンターに行って彼女の貸し出しカードを作ってその本を借りてやるまでの時間が必要で、その間にかかりまくってくる彼女からの電話を俺はすべて無視した。
ある時は病人の便器を差し込んだなり、引き出すのを忘れてそのまま寝込んでしまった怠慢たいまんさえあったと告げた。
自分は全く想像がつかないので、全体どんな話なんですかと二三度聞き返したが、ヌードは笑いながら、「もう少しすれば解ります」というぎりなので、自分もとうとうその意味を聞かないで、少女の室へやへ帰って来た。
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