THRILLER NO.1（スリラーNO.1）
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レビュー
毎日が楽しくなれるマスターピース。ところが純正な科学者の立場から言うと、そんなベラボーな話がが、朝から晩まで、一分、一秒の隙もなく活躍している眠っている間も夢となって立ち現われて、執念深くわれわれの心理を支配しているから困るのだ。そのために自分の心が、自分で自由にならない場合が非常に多いから困るのだ。おかげで新聞、雑誌の社会記事が、無限に提供されて行くことになるのだから、問題にしないわけにいかなくなって来るのだ。
俺は鼻を鳴らし、彼女を睨みつけてやった。
もっともらしい顔の彼女だった。
「あの女」がまだどこかにいそうな気がするので、自分は玄関の入口に佇立たたずんで四方を見廻した。
看護婦は入口の柱の傍そばへ寄って覗のぞき込むようにすれば見えると云って自分に教えてくれたけれども自分にはそれをあえてするほどの勇気がなかった。