まかせてください僕たちに
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レビュー
なつかしのプレミアムグループ。彼女たちは全身の細胞群の中から選み出された反射交感術の専門技手なのだ。だから彼女たちは、普通の交換局の彼女たちと同様に、自分がドンナことを反射交感しているかなぞいうことは全然知らないまま、一分一秒の休みもなく呼び出され、呼び出し、切り換え、継ぎ直させられているのだ。内閣が代ろうが戦争が始まろうが、大地震が始まろうが、大火事になろうが、または、暑かろうが寒かろうが、頭に蜂がさそうが、尻に火が付こうが、頓着している隙はないのだ。彼女たちはタダそうした意識や、判断や、感覚を、全身に反射交感するアンポンタン・ポカン式電池、コード、交換台、コイル、ダイヤル、真空管、等々々に過ぎないのだから。
人口は数百人といったところだろうか。
最初に見かけた棚の前を動かずに百科事典みたいな本を読みふけっていたからである。
自分はそれでも我慢して容易に窓側まどぎわを離れなかった。
どうせ強情な少女の事だから、聞けばきっと馬鹿だとか下らないとか云って自分を冷罵するに違ないとは思ったが、それも気にはならなかった。