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女囚さそり 第41雑居房

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      時代を超えた手放せ無いを。。
       すなわち、いずれにしてもかように観察して来ると、普通人と狂人の区別がつけられないのは、刑務所の中にいる人間と、外を歩いている者との区別が付けられないのと同じことになって来るであろう。平ったく言えば赤い煉瓦に入る程度にまで露骨でない悪党と、キチガイとを一緒にしたものが、いわゆる、普通人もしくは紳士淑女ということになるであろう。
      自分は枕まくらを借りて、少女の隣の空室あきべやへ、昨夕ゆうべの睡眠不足を補いに入った。
      「また例の男かい」と少女が云った。
       私の日記を翻して見ると、それはやはり十一月の三日、明治節の日であった。彼女が事を起すのは、いつも月末から初旬へかけた数日のうちで、殊に白鷹先生から電話がかかったり、手紙が来たりするのは大抵三日か四日頃にきまっているのであった。そこにこのの神秘さがあった事を神様以外の何人が察し得たであろう。
       しかし神奈川県庁から帰りがけに病院に立ち寄って、私の提供した姫草ユリ子に関する新事実を聴き取った田宮特高課長は、容易ならぬ事件という見込を付けたらしく即刻、東京に移り、かの不可思議な少女、姫草ユリ子の怪手腕に魅せられて脳髄を麻痺させられていたせいかも知れませぬが。

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