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楊家将(6)

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      国民的手放せ無い名作。
       吾輩アンポンタン・ポカンが今日まで御厄介になっている九州帝国大学の精神病科教室には、ソンナ連中がウジャウジャいたもんだ。しかも、ソンナ連中をかわるがわる教壇へ引っぱり出して、そこの主任の正木キチガイ博士が生徒に講義をするのを聞いてみると、チョウド、この吾輩アンポンタン・ポカンが考えている通りのことをしゃべっているから面白い。
      そうしたら実は「あの女」について自分はある原因から特別の興味をもつようになったのだぐらい答えて、少女を少し焦じらしてやろうという下心さえ手伝った。
      彼はたとい病院を出る場合が来ても、むやみな山登りなどは当分慎まなければならないと覚さとったと説明して聞かせた。
       と二人が相談し合ったくらい姉と妻は彼女に対して乗気になっていたらしい。
       扉の向うは恐ろしく広いホールで、天井一面に五色の泡みたようなものがユラユラと霞んでいるのは、会員の手から逃出した風船玉であった。その下を渦巻く男女は皆タキシード、振袖、背広、舞踏服なんどの五色七彩で、女という女、男という男の背中からそれぞれに幾個かの風船玉が吊り上っている。その風船玉の波が、盛り上るような音楽のリズムに合わせて、不可思議な円型の虹のように、ゆるやかに躍り上り躍り上りホール一面に渦を巻いている。桃色と水色の明るい光線の中にと思ううちに扉がピッタリと閉じられた。

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