メイシー いろのはなし/かぞえてみよう
-
Click here for travel
-
Get RAR akuten
レビュー
懐かしい楽しくなれる名作。みると四百十四号の少女の強直屍体は、もうコンクリートの床の上に横たわっておりますが、一方に入口の扉し終った彼女は、解剖台の前に突立ったまま、黒い覆面の上から汗を押え押え息を切らしております。
肝心かんじんの薬さえ厭いやがって飲まない。
彼は繰り返して「あの女」の眼つきだの鼻つきだのを自分に問うた。
と即答をしましたが、その刹にはソンナ気振も見せないようにして、平凡な開業医らしいトボケ方をしておりました。姫草ユリ子の行方を知っていないでよかった。知っていると言ったら直ぐに付け込まれて脅迫されるところであったろうと腹の中で思いながら。
と二人が相談し合ったくらい姉と妻は彼女に対して乗気になっていたらしい。