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DVD「彩雲国物語」第12巻(初回限定版)

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      青春時代の手放せ無い心のサプリメント。
       そのに関する科学的の研究ばっかりを、疑問のまっ暗がりの中にホッタラかしているのはドウシタことか。宇宙万有の神秘をドン底までも考えつくして来ている脳髄が、脳髄自身のことだけをタッタ一つ考え残しているのはドウシタ訳か。今日までの科学者の学説、論文の中に、脳髄の作用を的確に説明し得た文献がただの一篇もないのは何という不思議な現象であろう。
      あなたをちょいと驚かせる事が出て来るかも知れませんよ」と妙な事を仄ほのめかした。
      自分は枕まくらを借りて、少女の隣の空室あきべやへ、昨夕ゆうべの睡眠不足を補いに入った。
       と即答をしましたが、その刹にはソンナ気振も見せないようにして、平凡な開業医らしいトボケ方をしておりました。姫草ユリ子の行方を知っていないでよかった。知っていると言ったら直ぐに付け込まれて脅迫されるところであったろうと腹の中で思いながら。
       扉の向うは恐ろしく広いホールで、天井一面に五色の泡みたようなものがユラユラと霞んでいるのは、会員の手から逃出した風船玉であった。その下を渦巻く男女は皆タキシード、振袖、背広、舞踏服なんどの五色七彩で、女という女、男という男の背中からそれぞれに幾個かの風船玉が吊り上っている。その風船玉の波が、盛り上るような音楽のリズムに合わせて、不可思議な円型の虹のように、ゆるやかに躍り上り躍り上りホール一面に渦を巻いている。桃色と水色の明るい光線の中にと思ううちに扉がピッタリと閉じられた。

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