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Shikao&The Family Sugar?FAN-KEY PARADE 07?in 日本武道館(初回生産限定盤)

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      不朽の手放せ無いを。。
       元来細胞なるものは、人間の身体の何十兆分の一という小さい粒々で、度の弱い顕微鏡にはかからないぐらいの微粒子である。だからその内容の複雑さや、その現わし得る能力の程度なぞも、やはり人間全体の能力の何十兆分の一ぐらいのものであろういずれにしても、極度に単純な無力なものであろうというのが今日までの科学者の頭の大部分を支配して来た考えであった。だからその後その細胞の不可思議な生活、繁殖、遺伝等の能力が、次から次に発見されて科学者を驚異させて来たけれども、その研究は依然として顕微鏡で覗かれ、化学で分析され得る範囲すなわち唯物科学で説明され得る範囲の研究に限られて来たもので、大体の考え方は、やはり人体の何十兆分の一という程度の単純な、無力なものという概念を一歩も踏出してはいない。そうしてソレ以上の研究をするのは唯物科学を冒するものである、学者として一つの罪悪を犯すものであるとさえ考えられて来た。
      すると病人はまだすやすや眠っていた。
      そんなこんなで好く眠られなかった朝、もう看病は御免蒙ごめんこうむるという気で。
       曼陀羅院長は田宮課長の敏速な手配にもかかわらずトウトウ捕まらなかったらしく、今日の日が暮れるまで何の音沙汰もありませんでした。したがって彼氏が、彼女とどんな関係を持ったドンナ種類の人間であったか。どうして彼女の遺を手に入れたか。いつから彼女の蔭身に付添って、どの程度の黒い活躍をしていたかと言ったような事実はまだ推測出来ません。
       扉の向うは恐ろしく広いホールで、天井一面に五色の泡みたようなものがユラユラと霞んでいるのは、会員の手から逃出した風船玉であった。その下を渦巻く男女は皆タキシード、振袖、背広、舞踏服なんどの五色七彩で、女という女、男という男の背中からそれぞれに幾個かの風船玉が吊り上っている。その風船玉の波が、盛り上るような音楽のリズムに合わせて、不可思議な円型の虹のように、ゆるやかに躍り上り躍り上りホール一面に渦を巻いている。桃色と水色の明るい光線の中にと思ううちに扉がピッタリと閉じられた。

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