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よりぬき キテレツ大百科 Vol.18「怪談編1」

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      サイケデリック手放せ無い心のサプリメント。
       ところがこの空想とか幻覚とかいうやつが、とりも直さず心理遺伝の幽霊にほかならないので、学問的に説明すると、脳髄の反射交感機能が疲労、凝滞したために、理知や、常識との連絡を失ったいろいろな心理遺伝のアラレもない連中が、全身の反射交感機能の中で我勝ちに、勝手気儘な夢中遊行を始めたものに相違ないのである。とりあえず女ならば、障子の陰で、洗濯物か何かをツヅクリ廻しながら、来し方、行く末のことを考えまわしているうちに、いつの間にか取止めもないことを考え始めるあのデパートのあの指輪を万引して、もし見付からないものだったらナアとか今の亭主が今のうちに財産を残して死んだら、あんな好い人とコンナ面白い生活ができるんだけどナアとか憎いアン畜生を、こんな風に嬲にしたらあの銀行の金庫をポケットに入れたらなぞいう、飛んでもない光景を、その人間の鼻の先で描いている。そうしてハッと気が付いては、独りで赤面したりしている。
      自分は平生から少女こそ強情な男だと思っていた。
      僕のためにいて貰う必要はないから、どこかへ行くなら遠慮なく行ってくれ」と云い出した。
       曼陀羅院長は田宮課長の敏速な手配にもかかわらずトウトウ捕まらなかったらしく、今日の日が暮れるまで何の音沙汰もありませんでした。したがって彼氏が、彼女とどんな関係を持ったドンナ種類の人間であったか。どうして彼女の遺を手に入れたか。いつから彼女の蔭身に付添って、どの程度の黒い活躍をしていたかと言ったような事実はまだ推測出来ません。
       さらに驚くべき事実は(実は当然の帰結かも知れないが)彼女のお蔭で私の患者がメキメキと激増した事であった。この点、私の開業は非常に恵まれていたと同時に、彼女姫草ユリ子と名のるマネキン兼マスコットに絶大の感謝を払わなければならなかった。受診に来る患者の甲乙丙丁が、何につけても姫草さん姫草さんと尋ね求める態度を見ると、ちょうど臼杵病院の中に姫草ユリ子が開業をしているようで、多少の自信を腕に持っている私も、彼女のこうした外交手腕に対しては大いに謙遜の必要を認めさせられていた次第であった。

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