Ergo Proxy (6)
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レビュー
なつかしの暖かいグループ。
何の記憶もないはずの赤ん坊が、眠っているうちに突然におびえて泣き出したり、または何か思い出したようにニッコリ笑ったりするのは、母胎内で見残したの名残りを見ているのである。生まれながらの片輪であったり、精神の欠陥があったりするのに対しても、それぞれに相当の原因を説明する夢が、その胎生の時代にあったはずである。または胎児の骨ばかりが母胎内に残っていたり、あるいは固まり合った毛髪と歯だけしか残っていないようないわゆる、鬼胎なるものが、時々発見されるのは、その胎児の夢が、何かの原因で停頓するか、または急激に発展したために、やりきれなくなって断絶した残骸でなければならぬ。
あれだと云う事が確に分ったら」
君の顔は真赤まっかだよ」と注意した。
さらに驚くべき事実は(実は当然の帰結かも知れないが)彼女のお蔭で私の患者がメキメキと激増した事であった。この点、私の開業は非常に恵まれていたと同時に、彼女姫草ユリ子と名のるマネキン兼マスコットに絶大の感謝を払わなければならなかった。受診に来る患者の甲乙丙丁が、何につけても姫草さん姫草さんと尋ね求める態度を見ると、ちょうど臼杵病院の中に姫草ユリ子が開業をしているようで、多少の自信を腕に持っている私も、彼女のこうした外交手腕に対しては大いに謙遜の必要を認めさせられていた次第であった。
罪深い罪深いユリ子。
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